「女捨ててる」と思われる行動とは、どういった行動なのでしょうか? そもそも「女」って捨てることができるものでしたっけ? 今回は、「女捨ててる」の意味について考えてみたいと思います。
「女捨ててる」ってどういう意味?
女を捨ててる、と言われる行動は多岐にわたります。
たとえば、
・化粧やおしゃれを一切しない、手を抜いている
・男っぽい言葉使い
・大声でゲラゲラ笑う
・下ネタに恥ずかしがらない
などの行為が挙げられます。
「女捨ててる」と自称する・言ってくる人の胸のウチ
さて、こういった行為が「女を捨てている」とみなされる背景には、
・女性は身だしなみに気を使うべし
・女性がすっぴんで人前に出るのはあまりよろしくない
・女性は、女性らしい上品な言葉使いをすべし
・女性はゲラゲラと大口を開けて笑ってはいけない
・女性たるもの、下ネタなんてもってのほか
と考える人たちの存在があります。
「女を捨てている」と非難してくる人たちの中には、「女性は女らしくあるべき」という価値観が潜んでいるのです。
「女らしさ」「男らしさ」とは何か
ところで、「女らしさ」とは何でしょうか。
気遣い、優しさ、美しさ、慎ましさ、こういったイメージを持つ人も多いでしょう。これらは、従来、女性ならではの美点と考えられてきました。
ですが、実際には、こういった「女らしさ」の備わっていない女性は数多く存在しますし、気遣いができて優しく、慎ましい男性も存在します。
では「男らしさ」とは? リーダーシップがある、頼り甲斐がある、決断力がある、などの特性を男らしさだと認識している人は多いでしょう。ただし「女らしさ」と同様に、「男らしさ」のない男性もいれば、決断力や頼り甲斐のある女性も数多く存在しています。
つまり、「女らしさ」「男らしさ」とは、男女関係なく持つことのできる美点を、「男女の役割はこの方がいいでしょ」という価値観のもと、むりやりにふりわけたものにすぎないのです。
さいごに。女は捨てられない。捨てられるのは、「女はこうあるべき」という価値観
女は優しく気遣いできてサポートをするのが好きな存在であり、男はリーダーシップを発揮でき責任をとれる頼り甲斐のある存在であるべき、という価値観に沿った「女らしさ」「男らしさ」から外れた振る舞いをすると、「女捨ててる」「男のくせに頼りない」と言われてしまいがちです。
ですが、実際にはどんな行動をしても、女であることは捨てられません。女らしさから外れた行動をすることは、女を捨てることではなく、単に「女とはこうあるべき」という価値観を捨てているだけである場合も多いのです。
「女捨ててる」と言われても、「女らしくしなくては」と思う必要はありません。女らしさなんて時代によって変わりますし、「女だから」「男だから」という理由で行動を制限する権利は誰にもありません。
女らしさ、男らしさよりも、自分らしさを行動の指針にすることで、世界はもっと自由に、多様性を認めあえる場所になるでしょう。
今来 今/ライター
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