こんにちは、婚活FP山本です。
近頃の日本は「オリンピック特需」に沸いていて、それが終わる2020年以降なら不動産価格も下がるのでは……? と言われていますね。ファイナンシャルプランニングにおいても、同様の質問をよく受けます。
でもこれ、本当なのでしょうか?
そして本当だとしたら、マイホームの購入はオリンピック後にした方が良いのでしょうか?
今回は、そんなマイホームの買い時と注意点についてお伝えします。あなたの不動産購入に、お役立てくださいませ。
値下がりは可能性大! でも……
まずは結論からお伝えします。
確かに現在、さまざまな産業で沸いているオリンピック特需を考えれば、その後には不動産価格は下がる可能性が高いでしょう。
ただでさえ今の日本は人口が減少していますから、尚更その傾向は目立っていくのではないかと思います。
しかし、冷静に考えていただきたいのですが、下がるのは「不動産価格だけ」ではないのです。
そもそも不動産価格というのは景気に左右されやすい特徴があるため、不動産価格が下がるということは、日本経済も下がり、ひいては国民の給料も下がる可能性があるということ。
それに、オリンピックの影響がなくても、地方ではすでに過疎化にともなう地価下落が深刻になっている一方で、人気の高い都心部の地価は高いままです。
総合的に考えて、東京・大阪・名古屋をはじめとした都市部に住むなら、オリンピック後も買い時と言えるかは微妙なところかと……
また、不動産を単なる住まいではなく一つの資産として考えた場合、値下がり始めの局面で購入するというのは、けっしてお勧めできません
将来的に売却する可能性があるなら、この点もしっかり意識しましょう。
買えるかどうかより返済できるかどうか
そして何より肝心なことが、マイホームの購入は「買えるかどうかより返済できるかどうか?」の方が圧倒的に大事という点です。
銀行による住宅ローンの審査というのは、けっして最後まで返済できるかどうかで判断されている訳ではありません。
事実、統計でも住宅ローンを組んで不動産を購入した方の約1~3%は、住宅ローンが返済できずに家計破たんに追い込まれています。
また返済できたとしても、その結果、教育費や老後資金など、別の支出に大きな影響を与えることも珍しくないのです。
どうしてもマイホームというと、金額が大きすぎてピンとこない方も多く、つい「現在の家賃と比べて」だけで考えがちでしょう。
しかし不動産購入は、同時に未来の教育費や老後資金なども踏まえて考えることが極めて重要なのです。
マイホームの購入は、一生で一番高額な買い物だからこそ、人生への影響も一番大きいイベントです。けっして安易に判断せず、十分に調べるべきですし、必要に応じてファイナンシャルプランナーにも相談するべき。納得のうえで最終的に購入を決めていきましょう。
購入直前でピンチを回避したご夫婦を紹介
私の相談者に、共に30代後半の谷本さん夫婦(仮名)がいました。
谷本さん夫婦は30代前半で結婚し、その後2人の子供に恵まれつつ共働きを続けてきました。そして、子供がもうすぐ小学生という状況になったので、マイホームの購入を検討しましたのですが、ここで夫婦に温度差が……。
予定する不動産の価格は約4000万円でした。
奥さんは、「共働きなんだし、節約もがんばる。だからきっと大丈夫」と。しかし旦那さんは、「今後の教育費を考えたら、今の貯金額じゃ怖い。もう少し安い物件がいい」と、お互いに譲りません。
ここで夫婦は、二人で話し合っても埒が明かないということで、私に相談にいらっしゃいました。
私は相談に合わせて、夫婦のマイホーム以外の願望もお聞きして、住宅ローンを踏まえた家計を診断。すると、そもそも不動産を購入しなくても教育費が危険水域に達する……という結果が出ました。
そのため、マイホームの購入はいったん保留となり、まずは家計を一から見直すところから始めたのです。
まとめ
2020年以後は、確かに不動産の価格は全体として下がる可能性は高いです。しかし同時に、収入も下がる可能性を否定できません。
また、不動産を資産と考えるなら、下がり始めの購入は控えるべきです。
そして何より、不動産は購入できるかどうかより、返済できるかどうかの方が重要な問題になります。
一生で一番高額な買い物であるマイホーム購入は、慎重に実行していきましょう。
(婚活FP山本/ライター)
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