2021年はやぎ座新月から始まります。去年12月22日のグレートコンジャンクションで地の時代から風の時代に移り変わりましたが、地の星座であるやぎ座には太陽・月・金星、そして影響力の強い冥王星が滞在中。年初からどんなメッセージが告げられるんでしょうか。
やぎ座で冥王星と重なる新月
今回の新月は、やぎ座に滞在中の冥王星とコンジャンクションします(重なり合うこと)。
新月:スタート
冥王星:強力な強制力・極端な変容・破壊と再生
やぎ座(守護星は土星):社会性・達成・現実的な成功
この3つから導き出されるのは、「新しいスタートを切るために現実的な視点でビシビシ変化を加えていく」。先月のグレートコンジャンクションによって風の時代に突入しましたが、やぎ座新月では新しい時代の地盤固めが始まります。
12月22日はグレートコンジャンクションと風の時代がSNSのトレンド入りするほど注目されました。でも本当に注目するべきは、それらが具体的にどういう影響をもたらすのかを考えること。地に足をつけて、壮大な時代の移り変わりを日常生活に落とし込んでいくことになります。
8ハウスの新月
13日のやぎ座新月は8ハウスで起こります。8ハウスは「受け取るもの・見えにくいもの・結婚後の生活・配偶者の財」と解釈が少しわかりづらい場所です。
結婚していれば配偶者の収入に変化があったり、遺産相続の話が浮上したりする可能性が。良くも悪くも家庭生活の見直しが必要になるかもしれません。
一方、独身の方は職場で誰かの案件を引き継ぐとか、新しい仕事が舞い込む、影響力のある人の引き立てを受けるといった展開がありそうです。
未経験や専門外の業務を依頼されても、「できないから無理」と即答しない方がいいでしょう。返事はじっくり吟味したあとでも遅くないはずです。
海王星がきっかけ作りをしてくれる
8ハウスの新月はちょっとわかりづらいところがあるのは確かですが、それでも仕事の話が多くなるのには理由があります。
それは、やぎ座新月にセクスタイルする(60度の角度を取る)10ハウスの海王星。
10ハウス:仕事・社会的なつながり・評価
海王星:境界性をなくす・理想・無意識
プライベートより仕事や社会的な面に動きが出やすく、新しい風は意外なところから吹き込んできそうです。
きっかけは他部署の人や何気なく送ったSNSのリプなど王道ではないはず。「何でもアリ」と頭を柔軟にしておくと敏感にチャンスの匂いをかぎ分けられるでしょう。
風の時代が動き出す“音”
ところで、先月みずがめ座に入った土星と木星はどうなっているのかというと……
・みずがめ座の水星とコンジャンクション
・おうし座の火星・天王星とスクエア(90度の角度を取る)
・やぎ座の金星とセミセクスタイル(30度の角度を取る)
イメージとしては、ゴリゴリと音を立てながら前に動き出している感じです。
知的で活発な水星を取り込みながら、しなやかに喜びを生み出す金星にサポートされる一方、反逆の火星と革命の天王星とはバチバチと容赦なくぶつかり合う、みたいな。
賢くしなやかに前進する流れは仕上がっていますが、とがった価値観がスルーされるわけでもなく、ちゃんと拾い上げられチェックされています。
去年からすでに始まっているオンライン化や個人主義、副業などが定着する中で、過激派や急進派も出てきているのでしょう。でも、世界は一日二日では変わらないので、「それはまだ早いでしょ」「理解はできるけれど少し待って」と交渉するような。誰もが冷静で現実的な視点を求められています。
わたしたちは現実を生きている
グレートコンジャンクションをスピリチュアルなターニングポイントに仕立て上げるのは簡単ですが、「わあ、すごい!」「神秘的」で終わらせる訳にはいかないのです。移り変わる時代の中でわたしたちの生活は淡々と続き、今日という日を積み重ねていくことで未来が生み出されます。
そう、未来は完成品として待ち受けているのではなく、わたしたちが自分の手で創り出すものなのです。
だからこそ、風の時代を迎えて「何をするべきか?」を見極めるのはとても大事。遠くの山を吹く風はいずれ自らの頬を吹きなでるようになり、自分の幸せは大切な人や周りの人も笑顔にさせるはず。
世の中全体に吹き込む風を読みつつ、地に足をつけて自分の生活を整えていきましょう。
(沙木貴咲/占い師)
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