現代社会はストレス社会とも言われています。
生きているだけで疲れることや、イライラも山のように巡ってくる嫌な時代です。
しかも不景気。ほしいものもなかなか買うことができず、フラストレーションも溜まるところです。
が、やっぱり一番ストレスの原因になっているのは、人間関係ではないでしょうか。
対人ストレスって、体と心に深刻なダメージをあたえてしまいます。
こういうストレスを除去するには、週末にゆっくりと温泉に浸かるのもいいのですが、なかなか時間が取れないという方も多いはず。
そこで今回は、偉人たちの名言を引用する形で、少しでも人間関係についての悩みを吹き飛ばす一助となるコラムをご用意したいと思います。
「老人はあらゆる事を信じる。中年はあらゆる事を疑う。青年はあらゆる事を知っている」(オスカー・ワイルド)
アイルランドの作家、オスカー・ワイルドの残した著名な言葉から引用してみました。
人間関係は、初期においては同年代とのいざこざに終始するものですが、社会に出ると自分とは年齢も立場も違う人々との対立に悩む瞬間も必ず訪れます。
が、相手が高齢の場合は自分の信じているものについて意固地になっているだけ。
相手が中年なら性質上疑ってかかりやすいので面倒に思えるだけ。
そして自分がもし青年であるなら、自分の知見こそが真っ当であると信じることも大事だと考えることができる、非常に良い言葉であると感じます。
また、自分が中年、老年になってからのスタンスにも釘を刺す言葉でもあり、長く記憶しておくことで、若者に対人ストレスをあたえるリスクも減ることでしょう。
「名声は霧、人気は偶然の出来事。この世でただ一つ確実なもの、それは忘却」(マーク・トウェイン)
アメリカ人作家界の黎明期に名を残した、マーク・トウェイン。
彼は元々記者でしたが、作家としての才覚に目覚め、アメリカの文学界を牽引する作家として活躍しましたが、その発言には「忘却」というキーワードがたびたび登場します。
中でもこの発言は、人間が得る名声も人気も、そういったものはいずれすぐに忘れられるということを指摘しつつ、それこそがこの世でゆるぎないたった一つの事実であると説いています。
人間関係に苦しむ人の中には「もっと注目を浴びたい」という方もいるでしょう。
しかし、注目を浴びたら最後、周囲がそっぽを向き、忘れ去られる宿命に向き合う必要性が生じてきます。
名声ほど一過性の栄光はないのです。
「シンプルになればなるほど、私たちは完全となる」(ロダン)
フランスの彫刻家、あの『考える人』の作者としても知られるロダン。
彼も生前、人間関係を生きやすくするに通ずる発言を残しています。
シンプルというのは、何をするにしても都合の良いことです。
ロダンは芸術家なので、デザインはシンプルであることがもっとも洗練されていると考えていたわけですが、人間関係だって複雑であればあるだけ、自分という存在を虚飾せねばならなくなります。
素直に正直に、自分の手の届く範囲の人々に対して接すること。
これができていれば、それはシンプルな人間関係において、完全に近い良い関係を構築できるわけですね。
人間関係に悩んでいる人というのは、知人が多過ぎることも原因かもしれません。
知人が多いということは、それだけ大勢に目を向ける必要性に迫られますし、数が増える以上はトラブルの発生頻度も高まります。
人間もデザインも、シンプルであることが一番大事ということは言えるでしょう。
おわりに
と、借り物の言葉で色々とえらそうなことを書いてしまいましたが、人間関係を円滑にし、ストレスを減らしたいなら、偉人の言葉を真に受ける素直さも必要です。
自分で考えても解決策がないままストレスを溜め込むより、そっちの方がよほど効率が良いと言えますよね。
人間は、社会性の動物。
死ぬまで他者とのかかわりを省くことはできないわけですから、生きていく以上は対人関係についても、思索を巡らし続けることがストレス除去の手段として有効でしょう。
(松本ミゾレ/ライター)
photo by . voltamax
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