「クリぼっち」とは「クリスマスにひとりぼっち」の略語で、若者を中心にツイッターやSNSで使われるようになり浸透しました。
「クリぼっち回避した! 」と言えば、クリスマスに一緒に過ごす恋人を見つけたという意味になります。
もちろん、友人や家族と過ごすクリスマスも、「クリぼっち」にはなりませんが、やはり、恋人と過ごすクリスマスこそが「クリぼっち回避」と言えるでしょう。
日本では、恋人とロマンチックな夜を過ごすクリスマスこそが、勝ち組のように思われています。
「クリぼっち回避」のために、クリスマスに向けて恋人探しをしたり、クリスマス限定でもいいから恋人が欲しいと思う人もいるくらいです。
そんな日本独特のクリスマス文化を、多くの外国人は不思議に思っています。
世界各国ではどのようにクリスマスを過ごすのでしょうか?
アメリカ
アメリカのクリスマスは、日本のお正月に近い感覚で、家族と過ごします。
クリスマス料理は、チキンとケーキではなく、七面鳥とクッキー。
クリスマスプレゼントは枕元ではなく、ツリーの下に置かれ、1人あたり2個から5個くらいのプレゼントがもらえるんです。
多民族国家アメリカでは、クリスマスを祝わない人たちもいます。
なので「メリークリスマス」と声を掛けるのではなく「ハッピーホリデー」と言うのが主流です。
イギリス
イギリスでは、ほとんどの人が日本人のように、宗教に対して信仰心が薄いのが現状です。
アメリカと同じく、クリスマスは家族と過ごすイベントとして定着しています。
もし、年を取ったりして、一緒に過ごす家族がいない場合などは、そんな人たちのために無料でクリスマスディナーをサービスするレストランもあるそうです。
イタリア
イタリアは国教がキリスト教、そしてカトリックの総本山ヴァチカン市国もあるので、クリスマスも厳粛(げんしゅく)な伝統行事です。
クリスマスには、教会のミサへ行き、家族と過ごす大切な時間です。
当日の25日と翌日の26日は、レストランやお店も閉まっているところが多く、街は静かになります。
11月末頃からクリスマスマーケットなどが始まるので、イタリアのクリスマスを楽しみたいのであれば、当日より少し前の方が良いでしょう。
中国
中国はキリスト教徒の国ではないので、クリスマスの楽しみ方は日本と同じようにイベントとして楽しみます。
中国でクリスマスイベントが根付いたのは、ここ最近のことです。
ひと昔前には、地方の年配の方などは、クリスマスの存在すら知らなかったと言います。
メキシコ
メキシコの国民80パーセント以上がカトリック信者ということでクリスマス期間は、盛大に長く年明けまで続きます。
メキシコでも、やはりクリスマスは家族や親戚と過ごすイベントです。
クリスマス前の9日間はポサダという伝統行事があり、ピニャータというお菓子入りの、くす玉を割るイベントが有名です。
ヨーロッパのように、レストランやお店が閉まることはありません。
インド
インドも主にヒンドゥー教なので、クリスマスとは無関係です。
しかし、12月になるとデパートや商店などで、ツリーが飾られ、クリスマスグッツが販売されたりと、日本のようにイベントとして楽しんでいます。
筆者の滞在するゴアは、インドの中でも珍しくキリスト教徒の多い地域です。
クリスマスが近づくと、キリスト教徒の家の庭先に、キリストが生まれた馬小屋などの手作りのジオラマが飾られます。
また、ゴアはヒッピーの聖地、パーティータウンでもあります。
そんなゴアに集まる観光客の中には、キリスト教徒であろうと、クリぼっち回避のために、クリスマス限定恋人を探している人もいます。
さいごに
日本では「クリぼっち」だと負け組のように思われていますが、実際は「クリぼっち」の人も多いそうです。
頑張った自分にご褒美で贅沢をしたり、リア充お断りクリぼっちパーティー企画に参加したりと、むしろ「クリぼっち」を楽しんだりしています。
筆者も若い頃は「クリぼっち」を気にすることもありました。
しかし、現在はインドの中でもキリスト教が根付いているゴアに滞在しているからか、歳を重ねて感覚が変化したのか、筆者にとってもクリスマスは家族と過ごすイベントです。
自分の身の回りの環境が変われば、物事に対する認識や意識も簡単に変化するものなのかもしれませんね。
(ライター/キタミカ)
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