特技はキャラ弁作りなパパのお話しをしようと思います。
といっても、主夫のストーリーではありません。
今回の主人公は、ワーカホリックなパパ。
仕事大好き、休日出勤大歓迎、息子と遊ぶ時間はごくわずか。
そんな彼がキャラ弁作りを?
胸熱がほしい方、ここへ集合を!
ワーカホリックパパの失脚
ツヨシさん(仮名)は、中学生の息子さんと2つ年下の奥さんの3人家族。
休日は公園へ行って息子とキャッチボールをする……タイプではありませんでした。
朝は7時半家を出て働き、家へ帰ってくる頃には奥さんもベッドへ入る頃……そんな仕事大好き人間。
さらに株が趣味で、空いた時間を使って数字を追う毎日でした。
もちろん稼ぎもある程度良かったのですが、家を購入したばかり。そのローンと、私立中学へ通う息子のタクトくん(仮名)のための教育費を考えると、ギリギリの生活でした。
そのため、奥さんも日中はパートへ出て家計を支えていました。
仕事で大きなプロジェクトのリーダーに任命されたツヨシさんは、これまで以上に仕事に打ち込みました。
朝は30分早く家を出て、帰りは日付を越えるように。
奥さんの心配も跳ね除け、いよいよ大詰めまできたプロジェクト……しかし、ここで問題発生。
なんと、ライバル会社に先を越されてしまったのです。
当然プロジェクトはそこまで。
ツヨシさんの仕事は一気に減りました。
やりがいを失った仕事大好き人間
お前はがんばってくれた、しばらく休め。
そう上司に言われたものの、ほぼ定時に会社へ行きほぼ定時に会社を出る毎日に、ツヨシさんは元気をなくしていきました。
生きがいだった仕事が激減したのですから。
余った時間は株の研究に全振り。
寝室に引きこもる毎日になりました。
そんなある日、ツヨシさんは奥さんから正社員になろうか迷っている、との相談を受けます。
前々から誘いはいただいていたようなのですが、家事と育児に忙しいため断っていたのだとか。しかし今はツヨシさんが家にいます。
家計のこともあり、ツヨシさんは快諾しました。
ワーカホリックパパ、家事に挑戦
2週間もすると、パート時代にはやっていなかった仕事が増え、奥さんの仕事が徐々に忙しくなってきました。
そこでツヨシさんは、朝少しでも奥さんが眠っていられるようにと、タクトくんのお弁当作りを引き受けることに。
初めてのことでしたが、まずは1週間有給を取り、じっくり時間をかけて作ってみることに。
初日はかなり不恰好になり、タクトくんは悲しい顔でお弁当箱を出しました。
そこから、ツヨシさんのお弁当研究は始まりました。
キャラ弁作りから学んだこと
最初の1週間で、お弁当作りの難しさと面白さを見出したツヨシさん。
もともと凝り性だったこともあり、数週間後、キャラ弁に挑戦してみることに。
タクトくんの大好きな漫画のキャラクターを、お弁当で表現したのです。
その日の夜。
家へ帰るとタクトくんはとてもご機嫌でした。
キャラ弁がとても嬉しかったと笑顔で話すのを見て、ツヨシさんは強いやりがいと喜びを感じました。
それからもキャラ弁作りを続けているうちに、あるとき「これだ」と気づいたのです。
今まではこの喜ぶを仕事から得ていた。
仕事からそれが得られなくても、息子のお弁当を作ることが生きがいになる。
大きな発見でした。
キャラ弁作りの日々に落ちる影
こうしてキャラ弁作りが趣味に変わっていったのですが……ここへきてまたもや変化が訪れます。
新しく始まった仕事で、ツヨシさんの帰りが遅くなり始めたのです。
おかげでキャラ弁作りは断念。
シンプルなお弁当になっていくが、タクトくんと一緒に夕食を食べる機会も失っていったため、きちんと話ができないまま。
なんとなくしこりのようなものを感じながら、もとの仕事大好き人間に戻っていくのでした。
このエピソードは、後編へ続きます!
後編は1月31日(日)20:30に公開予定!お楽しみに!
(廣瀬伶/ライター)
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