突然ですが、あなたは自分の見た目が好きですか?
「大好き!」と即座に答えられた人は、この記事を読む必要はありません。
でも、「いや、まぁ、好き、かな?」と少しでも歯切れが悪くなった人にはぜひ読んで欲しいなと思います。
どうしたら自分の見た目が心から好きだと言えるようになるのか、そのエッセンスを届けたいと思っています。
僕が「見た目」に一番苦しんだ時期
僕は日本大学芸術学部を卒業しています。
そこは入学前からモデルをやっている子がいたり、バイオリン片手に登校するお嬢様がいたりと、(見た目は)とても華やかな大学でした。
中高6年間男子校で過ごした僕からすれば、華々しい大学デビューをするのにうってつけの環境と言えます。
しかし、現実はそうはなりませんでした。
顔面中のニキビに悩まされた3年間
1年生の秋、大学にもだいぶ慣れてきた頃に、僕の顔は原因不明のニキビで覆われます。
赤白黄色のチューリップもびっくりの全種類のニキビがいきなり噴出したのです。
そこから僕は毎日マスクして大学に通うことを余儀無くされます。
大学デビューどころの騒ぎではありません。結局、在学中にはほぼ治らず、毎日鏡に映る顔にウンザリしながら通う日々になりました。
美人になっても見た目の悩みは消えない
一方で、当時僕が片足を踏み入れていた芸能界には、誰もが羨むような美貌を兼ね備えた男女がひしめき合っていました。
そういう人たちはさぞ自分の顔に自信を持っているのだろう、と僕も思っていたのですが、実はそうではありません。
モデルやグラビアアイドルの人の中には、整形のためにキャバクラや風俗で働いてきた、という人もいて、整形で綺麗になった後でも自分のことを「ブサイクだ」と認識しているのです。
また知り合いに超絶イケメンの俳優がいるのですが、彼は「こんな顔に生まれてきたせいで、外見でしか評価されない人生を送ることになった。もっと中身や演技力で評価されたい」と嘆いていました。
そう、芸能界は外見のコンプレックスとはほど遠い世界ではなく、どの業界よりも自分の外見を嫌いになる環境だったのです。
この経験を通じて、僕は見た目に対する自信は「造形の良し悪しからくるものではない」ということを学んだのです。
「ブスキャラ」の女芸人さんが教えてくれたこと
ある時、自分を「ブスキャラ」として売り出している女性芸人さんに話を聞いたことがあります。
「その人は中学時代に自分の顔が原因でいじめられていた」らしいのですが、ある時からそのいじめに対して「どう面白く返すか?」を考え始めたのだそうです。
そして次第に、いじめグループに対する切り返し方が秀逸だとクラスで噂になり始め、ある時にどっと「笑い」が起きたのだそうです。
「その時のいじめていた奴らの気まずそうな顔は今でもはっきり覚えてるよ。ざまぁみろ!って思ったね(笑)暴力に笑いが勝った瞬間だよ。
ブスキャラでいじられて、それを面白く返す。そんな芸風にしたのはこの時の経験があるから」と教えてくれました。
その人の言葉で僕が最も印象的だったのは、「私は自分がブサイクな顔だと認識しているけど、笑いがあったおかげで自分の顔を嫌いにならずに済んだ。この顔に生まれてよかったと思っている」という言葉です。
ニキビを治してCMに出てやる!
かたや、美人・イケメンでも自分の顔が嫌いだ、という人がいて、かたや「ブスキャラ」でいられる自分の顔が好きだ、という人がいる。
芸能界でこの一見矛盾するような事実に出会った時、ニキビに悩んでいた当時の僕は、
「見た目に関する悩みは誰しもが抱くもの。避けて通れない課題なら、“天から授からなかったことを悲しむ”のではなく、“天から授ったもの活かす”ことを考えよう」と思ったのです。
そこで「絶対に治してこれをもとニキビのCMに出て、今までかけてきたお金を回収してやる!」と目標を立てました。
そこからおよそ10年経ったいま、化粧品の広告記事を書くことで収入を得ていることを思うと、CMにこそ出られなかったものの、目標は達成できたかなと思っています。
配られたカードでいかにして戦うか?
「自分にないもの」を見る生き方をしている限り、どんなに美男美女になれたとしても満足できることはありません。
一方で、「自分にあるもの」を見る生き方をすれば、今の見た目から何を生み出すのか?(それが笑いだったりお金だったり)に集中できるようになります。
これは芸能界や僕だけに限ったことではなく、「見た目」に関する悩みを抱えていた人たちのほぼ全ての人が行き着く解決策です。
決して精神論などではなく、事実僕らは「配られたカードで戦うしかない」のです。
自分の見た目を好きになる方法。それは自分の見た目を嘆くことではなく、自分の見た目を活かすための作戦を考えること。
今すぐには難しいかもしれません。でも5年後・10年後には「あの経験があったから今がある」と心から自分のことを誇れるようになっているはずです。
(川口美樹 /ライター)
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