電車で乗り合わせた人の中に、ずっと1人でグチグチ喋ってるおじさんがいました。
耳そばだてて聞いてみると、どうも混雑した車両内で他の客と肩がぶつかったらしく、それで聞こえるようなボリュームでずっと文句を言っていたんですね。
するとすぐそばにいた女性が涙を浮かべはじめて。
おじさんはその女性に集中攻撃する形でさらに語気を強めはじめたので、「これはダメだ」と思ってついついおじさんに「うるさいよ」と注意したんです。
思わぬ男性からの指摘に面食らったのか、それでおじさんは黙ったんですけども、こういうときって周りの人もあんま助けてくれませんよね。
このおじさんみたいにめんどくさい老害じみた、女性には特に高圧的な男って結構いるじゃないですか。
でも、彼らだって最初はそういうタイプじゃなかったという可能性もあります。
そこで今回は、老害おじさんはなぜ生まれるのか。その誕生の神秘に迫ります。
1.長年鬱屈したものを抱えてひねくれることで誕生する
まず、老害が誕生する原因の一つについて書いていきましょう。
最初っから言動がおかしい人は、あんまり多くないんですよね。
環境が人を良くもするし、悪くもします。
老害になっちゃう人ってのは、大抵悪い環境に自分から身を置いてるってことが珍しくありません。
あんまりいい仕事に就いてなかったり、人間関係にストレスを感じていたり、常に他人を見下すような人が近くにいたり。
あと、お金はないけど暇だけはあるとか。
そういう環境に身を置くと、そりゃ腐るってものですね。
また、恋愛を十分に経験していない非モテとかになると、自分がモテない理由を外に求めるようになり、段々狂っていって、女性に対して差別的な言動を平気で行う人間になることも。
当たり前の恋愛経験って、本当に大事なんですよね。
これまでの人生で報われることがそう多くなかった上に、その理由を内省できないような人が、こういった老害おじさんに、それこそ30代半ばぐらいには変貌する場合もあります。
2.他人の意見を聞かないで自分にとって都合のいい情報しか選択しない
人の話をちゃんと聞かず、理解もせず、自分にとって耳障りのいい話しか信用したがらない人間も、早くに老害化するケースも。
最近だとちょうどコロナ禍ですが、ノーマスクデモとかやっちゃう人っているじゃないですか。
「コロナは風邪」とか言って。
ああいう人たちって、1人では何も行動できないんですが、ネットとかで自分と同じような気持ちを抱く人らと徒党を組んで、集団になって一気に老害化するパターンですね。
中高年に多いということが、このコロナ禍で図らずも可視化されちゃいましたね。まさに老害でしょう。
SNSで、自分にとって都合のいいような情報を発信している人だけをフォローし、バイアスがかかった、閉じた世界の中で粋がる。
そしてまともな知識もないのに、医者や専門家に説教すらしてしまう。
ああはなりたくないものです。
3.老害からいじめられた男が老害になるというパターンも
僕が好きな漫画に、人を騙して財産を奪う酷い夫婦が出てきます。
この夫婦、最終的には身ぐるみをはがされるのですが、その夫婦から財産を奪った人物が「人を騙すのようになったのは、あの夫婦も過去に騙されたからだろう」みたいなことを言うんですよね。
これってそこまで突飛なものでもなくて、老害によって散々な扱いを受けた人が、自分も中年になってから老害になり、同じようなことを若い人にするってパターンも確認されています。
ほら、虐待を受けて育った子供が成長して「あんな親にならないようにしたい」と思っても、結局自分の子供に虐待するみたいな負の連鎖って、現実にあるでしょう?
アレと構図としては同じですね。
自分の意思とは関係なく、いざ老害になれる立場になっちゃうと、だんだん染まっちゃう人っているんですよ。
若い子に説教したり、めんどくさい絡み方しかできなくなっちゃうような、悲しいおじさん色に。
おわりに
老害というのは誰しも、なりたくてなっているわけではないはずです。
でも、なっちゃう。
その原因には、ざっと見繕っただけでも上記のようなものがあります。
最初っから老害みたいな精神性で生まれてくる人というのは、そう多くないはずです。
やっぱり環境が一番の影響力を発揮するのではないでしょうか?
(松本ミゾレ/ライター)
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