こんにちは、沙木貴咲です。
クリスマスといえば恋人と甘い夜を過ごすイメージが浮かびますが、最近では「別に恋人がいなくてもいい」という人が増えているんだとか。
しかもそれは、恋人がいないことをひがんでいるわけではなく、本心からだと言うんです。
どうしてクリスマスに恋人がいなくてもいいという人が増えたのか、今回はその点にクローズアップしてみました。
『恋人がサンタクロース』による刷り込み
そのまえに、なぜクリスマス=恋人たちのイベントとなったのかについて、調べてみました。
たとえば松任谷由実さんの名曲、『恋人がサンタクロース』。この曲は1980年に発売され、トレンディー映画『私をスキーに連れてって』(1987年)の挿入歌に使用されて爆発的に売れました。
今でも12月になると街のあちこちで流れ、クリスマスの超定番曲になっています。
コラムニストの小田嶋隆氏によると、この曲が大ヒットしたことでクリスマスが子どものイベントから恋人たちの恋愛イベントに変わったとも分析されているそうで。
ヒット曲はこれでもか! というくらいにさまざまなメディアを通して流れますから、『恋人がサンタクロース』の「恋人」と「サンタクロース」というワードの刷り込みが、ハンパなかったのだと思います。
それが30年近くも12月になると繰り返されているので、人々の価値観にも強い影響をもたらしたのかもしれません。
バブル期に『作られた』クリスマスの定番
つまり、クリスマスに恋人と過ごすというのはバブル期に『作られた定番』だということ。言ってみれば、バブル期のクリスマスは「恋人と過ごすことが流行っていただけ」なんですね。
それ以前は家族で楽しむものだったり、より宗教色が強いイベントだったりしたといいます。
バブル期は1986年から1991年までとされているので、それから30年近くも時が流れれば、大流行した定番だって崩れてもおかしくないでしょう。
ちなみに『恋人がサンタクロース』と並んで冬の定番曲といわれる、山下達郎さんのラブソング『クリスマス・イブ』。83年にリリースされ、88年に恋人たちの待ち合わせを描いたCMに起用されたことで大ヒットしました。
こちらも同様に、バブル期に流行ったことでクリスマスのイメージを決定づける重要なきっかけになったに違いありません。
バブル期のクリスマスが幼稚に思える最近の20代
そんなバブル期のクリスマスというと、何ヵ月も前から男性が12月24日に一流ホテルを予約し、ティファニーのアクセサリーを買ってプレゼントしたり、フランス料理のフルコースを食べに行ったり……とにかくゴージャス!
でも最近では、それを羨ましいと言う20代男女はそれほど多くないようです。
男性は特に「面倒くさい」「クリスマスにそんなプレッシャー要らない」と思う人も多いのでは。
おとなしい草食系男子が増え、自分がリードしたい肉食女子が増えている現代、クリスマスのコーディネートをなぜ男性が一人で全部しなくちゃいけないの? という疑問すら上がるのではないでしょうか。
ゴージャスにお金を多く使ったモン勝ち! というバブル期の定番クリスマスに対して、しらける人も多いでしょう。お金をかければいいという価値観そのものが幼稚、と冷笑されてしまうのです。
クリスマスは自分が楽しく!
それでは今の時代の定番って何? と思うかもしれませんが、定番なんてなくてもいいんです。
それぞれ自分が楽しいと思うクリスマスを過ごせばいい。価値観の多様性を求める今の時代だからこそ、『自分の楽しさ』を追求することが大事なのではないでしょうか。
友だちとホームパーティー。家族と特別なディナー。好きなアーティストのイベントに参加。クリスマスだからこそ仕事などなど……。
いろんなスタイルがあっていいのが今の時代ならでは。幸せのカタチは人それぞれで、世間の流行が決めるものではないですから。
もちろん、恋人と過ごすというクリスマスもいいですね。
自分たちが笑顔で過ごせるクリスマスを、自己流で楽しみましょう。
(沙木貴咲/ライター)
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