チョコレートはその昔、恋の媚薬だったことはご存知ですか?
バレンタインデーにちなんで世界のチョコ事情をお伝えします。
チョコレートの起源はメキシコ
チョコレートの原料である、カカオ豆は紀元前の頃からメキシコの原住民たちが食していました。カカオ豆はお金と同様の価値があり、カカオ豆からチョコレートドリンクを作れるのは一部のお金持ちだけでした。
当時のチョコレートドリンクは、すりつぶしたカカオ豆にスパイスを加えて飲むのが主流です。
また、古代メキシコのアステカ帝国の皇帝は、カカオに媚薬効果があると信じ、ハーレムに入る前はカカオチョコレートドリンクを摂取していたそうです。
そして、アステカ帝国がスペイン軍によって制服されたことにより、チョコレートの原料であるカカオ豆がヨーロッパに伝わります。
スペイン
スペインはヨーロッパで初めにチョコレートの原料であるカカオ豆が伝来した国です。
スペインでは、修道院の人たちにより、スパイスの代わりにバニラや砂糖を使用したチョコレートドリンクが開発されました。
当時のスペインでも、カカオ豆は大変高価なものだったので、王侯貴族や上流階級の人たちのみが食せる嗜好品でした。
現代でもスペインのチョコレートは、カカオの量が多く、砂糖は少なめ、ドライフルーツやナッツなどを含んだ健康的なものが主流です。
フランス
そんな貴重なカカオ、チョコレートは、100年以上スペインから門外不出でしたが、17世紀には、フランスに伝来します。
美食国家フランスでは、チョコレート専門店「ショコラティエ」がどの街にもあります。
イギリス
17世紀中頃、イギリス人によって、固形の食べるチョコレートが開発されます。
それまでは、ココア豆をすりつぶしたパウダーと砂糖をお湯に溶かしたチョコレートドリンクが主流でしたが、お湯の代わりにココアバターを加えることで、固形のチョコレートが出来上がったのです。
現代でもイギリスのチョコレートは板チョコが主流です。
オランダ
19世紀には、ココアで有名なヴァンホーテン社のヴァンホーテン氏が、カカオ豆からカカオバターを除き、お湯に溶けやすいココアパウダーの開発に成功します。
また、チョコレートを大量生産するための水圧機の開発もしました。
スイス
同じく19世紀、スイス人はチョコレートに粉ミルクを加えたレシピを開発しました。
ミルクチョコレート発祥の地、スイスのチョコレートは、クリーミーでなめらかな口どけが特徴的です。
スイスは世界で最もチョコレートを食べる国だそうです。
日本
日本にチョコレートが伝来したのは、18世紀後半です。
鎖国中に外国と交易があった長崎の遊女が、オランダ人からもらったチョコレートの記録があります。
大正時代にチョコレートは庶民のお菓子として親しまれるようになりますが、第二次世界大戦中には、カカオ豆の輸入制限があったために、チョコレートは一般の人たちの手に渡らなくなります。
敗戦後は、「ギブミー・ア・チョコレート」という語が代表するように、アメリカの進駐軍を通してチョコレートはが再び普及し始めます。
昭和30年代には、カカオ豆、ココアバターの輸入が自由化され、日本独自のバラエティー豊かなチョコレート菓子が生産されるようになります。
恋とチョコレート
現代でも、カカオに含まれるフェニルエチルアミンなどの成分には、興奮作用とリラックス作用があるため、恋愛のドキドキや安心感に似た効果があると言われています。
恋人同士でチョコレートを食べると、キスよりも4倍も脳が興奮するという研究結果もあるそうです。
実際に、チョコレートに媚薬効果がどれほどあるのか、はっきりはしていません。
しかし、日本ではバレンタインデーといえば、愛を告白する日、恋人たちの日として定着しています。
街中に広がるバレンタインデーの甘いムードの中で、美味しいチョコレートを意中の相手と一緒に食べれば、告白の成功率はぐんっとアップするのではないでしょうか?
(ライター/キタミカ)
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