「結婚するなら年収600万円以上ある人がいい」など、結婚相手の条件にある程度の経済力を求める女性は多いでしょう。
彼女たちの多くは、「子供ができたら私は働けなくなるわけだし、普通の生活がしたいから600万円以上はいる」と考え、決して高望みしているつもりはありません。
ところが、厚生労働省の出している統計データ(※1)を見ると、「年収600万円以上の独身男性」はかなり希少な存在であるどころか、年収400万円以下の男性も少なくないという、年収を重視する女子にとって不都合な現実が浮かび上がってきます。
今回は、厚生労働省が発表している平成29年賃金構造基本統計調査を参考に、男子の収入のリアルについてご紹介していきます。
日本人女子が高収入男子を求める理由。女性の低い年収
ところで、日本人女子が結婚に際して男子の経済力を重視する理由はなんでしょうか。それは、女子が圧倒的に稼ぎにくい社会だという背景があります。女子の収入は、男子の7割程度だと言われており、日本の男女の収入格差は先進国ではもっとも大きいな差があるのです。
実際に企業に雇用されている女子がいくら稼いでいるのか、というと、
20歳〜24歳 約203万
25歳〜29歳 約226万
30歳〜34歳 約242万
35歳〜39歳 約254万
つまり、20代〜30代女子の平均年収は300万円にも満たないのです。
男子の平均収入は、思っているより低い。高収入男子はどこにいる?
対する男子の年収はどうでしょうか。
企業に雇用されている男子の平均年収は、
20歳〜24歳 約210万
25歳〜29歳 約248万
30歳〜34歳 約289万
35歳〜39歳 約324万
です。
驚くべきことに、20代〜30代の労働者は男子であっても年収200〜300万円が平均値なのです。50代でも、平均年収が400万円代に止まっているのです。
では、高収入を得ている人はどこにいるのでしょうか?
以上の統計は、「雇用されている労働者の年収」の平均値です。経営者側はカウントされていません。国税庁は、1年を通じて年収800万円超の給与所得者は、納税者全体の11.7%だと発表しています。(※2)
つまり、経営者側には高収入を得ている人が多数いる可能性が高いのです。また、(この統計は平均値であり中央値ではないため)雇用されている人の収入が二極化している可能性も同時に高いということが推察されます。
さいごに
今回は、企業に雇用されている20代〜30代の男女の平均年収についてご紹介しました。大企業であっても、男女ともに平均年収が飛び抜けて高くなることはありません。(※3)
少数の稼げている人と、低収入に甘んじている人の二極化は、今後も進んでいくことになるでしょう。当然、高収入男子の競争率は高くなります。
年収重視の婚活は、厳しい戦いになると考えておくべきでしょう。
今来 今/ライター
※1 厚生労働省 平成29年賃金構造基本統計調査
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2017/index.html
※2 国税庁 税額
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan1998/menu/05.htm#a-02
※3 厚生労働省 企業規模別にみた賃金
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2017/dl/04.pdf