今までに婚活を二度経験しています、沙木貴咲です。
なぜ“二度”なのかというと、結婚して離婚したからなんですが、5年ほど家庭生活を送って気づいたことがあります。
それは、婚活で最初にするべきは“相手選び”じゃないということ。それよりも先にしたほうがいい必須事項があるんです。
「どんな人と結婚したいか」ではなく「どんな生活をしたいか」
婚活で軸とするべきは「こんな人と結婚したい」ではなく、「自分が理想とする家庭生活にマッチするのはどんな人か」です。
やさしい人がいいとか、年収600万円の人がいいなど、婚活では相手の“人”にまつわる条件をまず挙げることが多いでしょう。
でも、それらが実際の家庭生活にどう影響するかが見えていないと、どんな条件を設定してもあまり意味がないのです。
年収600万円をもらう男性がいいというのは、どのくらいの生活レベルを想定しているのか。
自分は結婚後も働いて共働きになるのか、あるいは専業主婦になって夫の収入だけで生活したいのか。
やさしい男性は子どもができた時にどんな父親になるのか。やさしいだけでいいのか。
可能な限り、細かくシミュレーションしたほうがいいと思います。
自分が結婚後にどんな生活を送りたいか……そこが決まらないと、マッチングアプリや婚活パーティーで相手選びをする時に迷ってしまうはずです。
結婚は何十年と続く人生そのもの
結婚は何十年と続く人生そのもので、結婚相手は血が繋がっていなくても家族になる人です。
相手選びで高い理想を掲げても、その人が自分の日常にマッチしなければ結婚は難しいでしょう。
ガマンして相手に合わせるような結婚生活は窮屈で、リラックスできないものになってしまいます。
たとえば、年収が高い男性を求める女性は多いですが、高年収のハイスぺ男性がどんな仕事の仕方をして、どういう日常を送っているか考えたことはあるでしょうか?
私の知人に年収1000万円を超える公務員男性がいますが、残業や深夜帰宅は当たり前。家に帰って2時間寝てまた出勤するようなこともあり、地方転勤もあります。
彼には子どもがいますが、一緒にお風呂に入ったり、ごはんを食べさせたりする時間に帰宅することはまずありません。彼の奥さんはいわゆるワンオペで育児と家事を回しています。
また、友人の外資系企業に勤める男性は、平日はほとんど出張で不在。帰宅できるのは週末だけという生活です。
しかも彼はクライアント先で仕事をすることが多く、セキュリティの観点から仕事中はスマホをクライアント先に預けなければいけないそうです。
平日の日中に彼女からLINEをもらっても、返信できるのは仕事が終わった後。既読スルーどころか、未読のメッセージがつねにいくつもあるんだとか。
高年収男性すべてがこうだとはいいません。自分で会社を経営しているなら時間に融通が利く人も多いでしょうし、忙しさをコントロールできる人もいるはずです。
ただ、大きなお金を動かす人は、仕事に対する意識もだいぶ違います。
そのため、婚活当初はハイスぺ男性を望んでも、実際に何人かと会って「感覚が合わない。平均年収の男性でいい」と条件を変えることは珍しくないでしょう。
自分に合った正しい条件を
ハイスぺ男性を望んでいたけれど、途中で平均年収の男性に条件を変えるというのは、決して妥協ではありません。
結婚後の生活をシミュレーションした時に、一緒に暮らす姿が思い浮かばなければ、どんなに良い条件の相手でも意味がないですから。
婚活をする時、「こんな人がいいなあ」「こんな生活を送りたいなあ」と頭に浮かぶのは、本当に自分の理想でしょうか?
誰かが語っていた理想を、自分の頭の中にスライドさせていませんか?
あるいは、自力で実現できるかどうかわからない結婚生活にあこがれていないでしょうか?
婚活の理想は妥協しなくていいですし、とことん追求したほうがいいと思っています。
でも、こだわるなら自分に合った実現可能な理想でなければいけません。
婚活を始める前に、どんな結婚生活を理想とするのか、それは自分に合っているのかどうかを見極めましょう。
そうすれば、理想の結婚が叶う相手を正しく見つけられるはずです。
(ライター/沙木貴咲)
■実録!婚活サイトってどれも同じ?出会うためのポイントは?
■うまくいかない原因は、無意識の思い込み!
■「年収が低い男」は結婚が難しい?のウソ・ホント