6月に結婚をすると幸せになれる「ジューンブライト」は、古くからヨーロッパで言い伝えられてきました。
ギリシャ神話では、結婚や出産を司る「Juno(ジュノ)」神が6月の守護神であることから、6月に結婚すると生涯幸せに暮らせると言われています。
また、かつてヨーロッパでは、農作業がひと段落した6月に多くのカップルが結婚式をあげたからだとも言われています。
日本では梅雨の時期ですが、ヨーロッパでは1年で最も過ごしやすく心地よい気候であるために結婚式に最適なシーズンでもあるのです。
ちなみに日本では、1960年代に企業戦略として、ジューンブライドが全国に広まりました。
梅雨の時期は、結婚式場の売り上げが落ちるために、その対策として、ヨーロッパの伝統であるジューンブライドが取り上げられるようになったのです。
著者の滞在しているインドでは、11月から3月頃までが結婚式のシーズンになります。インドの結婚式は盛大で、数日に及ぶこともあります。
ジューンブライドにちなんで世界の珍しい結婚式をご紹介します。
インド人は人間以外とも結婚できる⁉
インドの宗教ヒンドゥー教には、「カースト制度」は、今でも名残はありますが、かつてはとても厳しい制度で、階級が違う者同士の結婚は認められていませんでした。
その中でも、最高位のバラモン(司祭)には、兄よりも弟が先に結婚してはいけないという決まりがあり、兄が未婚だと、弟は結婚したくてもできません。
そこで苦肉の策として「ツリーマリッジ」が行われます。
未婚の兄は木と結婚するのです。
その後、結婚した木が倒れたり、枯れたりしてしまえば兄は人間と結婚することもできるそうです。
その他にもインドでは、野良犬やカエルと結婚した少女、山と結婚した少年、などの話もあります。
どれも、不吉な呪いを解くためなどの儀式として、形式上の結婚なので、後に人間との結婚もできるそうです。
ルーマニアの誘拐婚⁉
ルーマニアでは、結婚式の最中に新婦が誘拐されてしまいます。
誘拐犯は、新郎の親戚や友人たちで、新郎は新婦を取り戻すために、あの手この手で誘拐犯を探し出し、身代金を渡し、新婦を返してもらいます。
これはなかなか盛り上がりそうな結婚式のイベントですね。
しかし、その昔は、本当に誘拐婚が存在していました。
キルギスでは今でも実存する誘拐婚⁉
キルギスでは、本当に誘拐され、無理やり結婚させられてしまう「誘拐婚」が社会問題として知られています。
この誘拐婚では、たとえ見ず知らずの女性であっても、男性が気に入れば、女性を誘拐してしまいます。
そして家に連れ込み、男性側の親族全員で結婚を説得します。
数日間、激しく抵抗する女性もいますが、最終的には結婚に同意する女性も多く、警察や政府も家庭内の問題として、黙認しています。
誘拐された女性が逃げ出して戻ってきたとしても、一度男性の家の敷居をまたいだ女性は汚れた存在として、家庭内、コミュニティー内での居場所がないそうです。
古くからの伝統とはいえ、女性人権の低さなど問題視されています。
修行系マレーシアの結婚儀式
マレーシアのティンドン族の結婚儀式では、新郎新婦は結婚式の始まる前の三日三晩、トイレに行くことが出来ません‼
もしトイレに行ってしまうと、不幸な結婚、不妊、子供の死など結婚生活に不運が起こると言い伝えられているのです。
なので、新婚夫妻は、結婚式が始まる前の三日間は、ほとんど飲まず食わずで過ごします。
こんな厳しい断食、断トイレ修行のような結婚前儀式を2人で乗り越えたならば、さらに夫婦の絆は深まりそうですね。
他にもまだまだある
まだまだ世界にはユニークな結婚式はたくさんあります。
ドイツでは初めての共同作業として、ケーキカットではなく、丸太カットが行われたりしています。
欧米ではブーケトスならぬ花嫁のガータートスで、それをキャッチした未婚男性は次に結婚できると言われています。
結婚式に参加した男性陣に喜ばれそうなイベントです。
いかがでしたか?
笑えるものから、深刻な問題まで、世界の珍しい結婚式スタイルをご紹介しました。
著者は、身重の体で結婚式から逃亡するという、なんともホロ苦い思い出があります。
一生に一度(だと願いたい)の結婚式。
みなさんは、素敵な思い出に残るようなものにしてくださいね。
(キタミカ/ライター)
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