仕事帰りに花束を買ってくる。酔ったふりをして「●●ちゃん帰ったヨ~」と、妻をちゃん付けで叫ぶ。空になった弁当箱の中にお花を詰める……。
長年同棲中の彼氏や旦那さんから、突然こんなことをされたら、どうしますか? ひょっとしたら、彼が彼女への愛情表現を模索していたり、愛妻家になるための冒険に繰り出したりしている最中なのかもしれません。
「彼女を大事にしてくれる彼氏」や「愛妻家」になってもらうためには、そんな彼なりの愛情表現に気づいてあげることが大事です。今回は、愛妻家へのススメが描かれている書籍『サラリーマン妻夫木マモルの愛妻生活』(マンガ・田中光/監修・日本愛妻家協会、小高千枝/発行・株式会社竹書房)を読み、男性特有の愛情表現について学んでみましょう。
男性同士でつるむのも、愛妻家になるための一歩?
グループを作るのは女性に多いですが、男性だってグループを作ります。特に、みんなでなにか事を起こそうとするとき。
本書で「愛妻家」(あるいは、彼女を大事にする彼氏)になるための下準備として、まず書かれているのも、チームを組むということです。
「なんで愛妻家になるために、わざわざ仲間をつくらなきゃならないの」と思ってしまうかもしれません。しかし、女性と違って男性は、何かを始めようとするときにキッカケを欲す生き物なのです。同じ方向に向かって進む仲間を集めるということは、男性にとってこれ以上ないきっかけ作りになります。
「奥さん一人を喜ばせるために、わざわざグループを作って励まし合わなきゃいけないなんて。何だか子どもみたい」などと呆れず、温かく見守ってあげましょう。
名前をちゃん付けで呼ぶにも愛を叫ぶにも、酒の力が必要?
「酔った勢いで愛してるなんて言われてもイヤ! 不誠実な気がするし……」という女性は多いかもしれません。けれど、本書では「酔ったふり」でする愛情表現もおススメされているのです。
“「男は語らずとも察してくれる女性がいい」と“侍魂”をもっているのが男! と思われている男性は大半かもしれません”
本書のコラムからの引用だ。なかなか妻への気持ちに素直になれないのが、日本人男性の特性。たとえ「酔ったふり」でも、なにがしかの愛情表現のアクションがあれば、「やれやれしょうがないわね」という気持ちで寛大に受け止めてあげる気にもなるはず。
ただし、酔いすぎれば酒臭くもなるし、言動も雑になってきます。本文中にも“飲み過ぎはダメ、絶対!!”という注意書きがありました。節度を守らない酔っぱらいは、ハッキリ叱ってやっていいのです。
「ハグマット」なんて装置がないと抱きしめることさえできない?
本書で紹介されている「ハグマット」なる装置。女性は聞いたこともないかもしれませんが、これも本書で紹介されている重要アイテムの一つです。旦那さんと奥さんの足型が向き合うような形で印刷され、そこに足を合わせて立つことでちょうど抱き合えるというもの。フラワーギフトの「HIBIYA-KADAN」でも、1月31日「愛妻の日」のキャンペーンとして、過去に配布されたことがあるそうです。
「ただハグするためにこんな装置に頼らなきゃなんて」と、呆れそうになるかもしれませんが、基本的に発想が子どもなのも男性の特徴。まずはこのマットをおもちゃと見て、遊びに付き合ってあげる感覚で使ってみましょう。これでカレの温もりを思い出すことができれば、意外と女性側もハマれるかもしれませんよ。
さいごに
何だか微笑ましい愛妻家(彼女を大事にする彼氏)のテクニックが、書籍「サラリーマン山崎シゲル」で話題のお笑い芸人・田中光のシュールイラストとともに紹介される本書。男性の可愛らしい面を感じると共に、出会ったばかりのころの純粋な気持ちも思い出せるはずです。
彼を立派な愛妻家(彼女を大事にする彼氏)にするためには、女性側も男性の気持ちに寄り添う必要があります。本書を手に取ってみて、男性の無邪気な行動から気持ちを察してみては?
(平原 学/ライター)
参考:『サラリーマン妻夫木マモルの愛妻生活』(マンガ・田中光/監修・日本愛妻家協会、小高千枝/発行・株式会社竹書房)
Photo by. LGBTQ Portraits Project